野生のネギトロ

120円の皿からの逃避行

スルーザワイヤー

前触れもなくその時は訪れ

ハートにヒビの入る音が聞こえた

悟られない為にあなたはずっと

ひたすら喋り続けていた

色の失せた炎を抱いて

風の歌が耳を裂いて

夜を耐える子供みたいに

色の失せた炎を抱いて

 

これ以上何かを奪われる

前にあなたときっと

遂げるでしょう

完璧な朝を迎えたら

 

パンにバターを塗って

採れたてのオレンジを絞って

読み終えた本から栞を抜いて

破れかけの五線譜をなぞって

 

誰かを想うような

仕草をみせることなく

 

身体と心を繫いでる

ワイヤーの軋むだけが聞こえてる

前触れもなくそのときは訪れ

前触れもなくそのときは訪れ